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2015年度活動総括:巡検編

地球科学サークルGROUNDの2015年度の活動を振り返っています。

3回目の今回は、GROUNDの2015年度の巡検を写真や岩石を交えつつ振り返ります。

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GROUNDでは休日や長期休暇を利用し、野外での巡検を行います。活動場所は主に北海道で積雪と寒さの伴う冬期以外の時期に行っています。

北海道には火山、変成帯、鉱山など多くのサイトが存在し、その多くが地学的に面白い場所です。
また夏期でも比較的乾燥しているため、地学巡検もバリエーションがあります。
さらに森林や畑が多く、空気も澄んでいるため、少し郊外へ行けば高層建築も少ないため、天体観測なども条件よく行うことができます。

それでは、巡検を振り返っていきます。今回は今年行った巡検から4つの巡検をピックアップして取り上げていきます。順番は行った順番で紹介します。


1.クッタラ・光竜鉱山巡検

2015年4月の祝日である昭和の日を利用して行った道央地域にあるクッタラ湖と千歳光竜鉱山の2本立ての巡検でした。

クッタラ湖は北海道白老町に位置するカルデラ湖です。このクッタラ湖の周辺では火山岩に伴って灰長石が見られます。
一方光竜鉱山では、ズリの中から水晶が観察できます。中には良質な錐面を持つ水晶や紫水晶なども見ることができます。

・クッタラ湖での風景と灰長石
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灰長石は岩盤に埋まっているのではなく、火山岩に付随、或いは分離しているため、ハンマーは使わず、地面をじっくり観察して見つけます。

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両方とも灰長石です。左の灰長石は良く結晶の形が表れています。
一方右のものは見にくいですが、双晶になっているのが確認できます。


・光竜鉱山での風景と水晶
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光竜鉱山周辺の風景。4月下旬のため雪が多く残っていました。

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光竜鉱山での水晶。完全ではないが、錐面が見える。

2.総富地川砂金巡検透明
2015年4月に総富地川にて砂金採集を行いました。これが2015年度GROUND最初の巡検となりました。
北海道では砂金採集ができる川が幾つもあり、この後も何度も砂金巡検を行います。
3.大江鉱山
透明
2015年5月に行った余市群仁木町に位置する大江鉱山では、菱マンガン鉱やマンガンに付随する黄鉄鉱や黄銅鉱、方鉛鉱などの硫化鉱物を見ることができました。

2.日高・アポイ巡検

2015年7月に行った2泊3日で日高の様似・アポイ地域行った巡検です。様似・アポイ地域は2015年に国際ジオパークに認定されました。
この巡検ではアポイ岳(810m)にも登り、アポイ岳山頂付近のかんらん岩や蛇紋岩も観察することができました。

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アポイ岳は標高は810mとそれ程高くないが、標高差が700mと大きく、種々の高山植物が見られることから、十分に登山を楽しむことのできる山です。

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世界的にも珍しい新鮮な かんらん岩体 を持つ様似町幌満は昨年世界ジオパークに認定されました。
幌満地域は新鮮な かんらん岩体 だけでなく、超苦鉄質な土壌に適応した、多くの美しい高山植物や、かんらん岩 を砂利や建物に使ってきた様似町の人々など、かんらん岩 が様似町の生活や植生に溶け込んでいます。

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日高地方は様似町幌満のかんらん岩をはじめ、ダイナミックな地殻変動(かんらん岩は上部マントル起源ですが)が起きた地域です。
そのため変成作用も日高の幅広い地域で発生し、それらを総称して"日高変成帯"と呼ばれます。
日高変成帯に属する地域では、多くの変成岩やそれに伴う特殊な鉱物も多く観察することができます。



3.道南巡検

2015年8月の大学の夏休みを利用して道南に2泊3日で行った巡検です。道南地域には多くの地学観察地があり、それを3日間で堪能した巡検でした。

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道南巡検は知内川での砂金採集から始まりました。小雨の降る中朝6時からのパンニング開始でした。写真はその際のものです。

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写真は道南の勝山鉱山で重晶石を観察しているものです。勝山鉱山の重晶石は Sr を含んでいるためか水色を呈しているものも観察することができます。
また、写真の奥にも映っていますが、鉱山として採掘されていた遺構も見られます。

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写真は移動中に立ち寄った乙部鮪ノ岬です。ここは安山岩による柱状節理が見られます。
乙部鮪ノ岬の柱状節理は下部に縦方向の柱状節理、その直上に横方向の柱状節理が見られる、珍しい場所です。
これは流れる方向の異なる溶岩が同時に固結して生まれたと考えられているようです。

このように鉱山などの他にも多くの地質サイトが北海道には数多くあるため、それらを巡ることも非常に楽しく、
地球の作りだしたダイナミックな地形をその目で見ると衝撃を受けることもあります。

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道南巡検で観察した鉱物、岩石です。見にくいですが、
右上の2つが道南地域の重晶石(勝山鉱山産)
右下の2つが道南地域での菱マンガン鉱
左上の2つが道南地域で採集した輝石類
左下の2つが帰り際に採集した沸石
そして標本箱の間の小瓶には知内川の砂金が封入してあります。

右上の重晶石は青みが強いのがなんとなくわかると思います。

この道南巡検はお盆過ぎの8月下旬に行いました。スケジュール調整などにより1泊目は車中泊でした。
それでも普段行くことのできないサイトに地質好きな人と巡検することはとても面白く、また多くのことを得ることができます。



4.東北巡検

2015年9月中旬に3日間を通して、東北大学の地学ゼミナールとの合同で秋田、岩手の鉱物産地を巡り、様々な鉱物を観察しました。
普段北海道で活動しているGROUNDにとって新鮮であり、非常に充実した3日間でありました。

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北海道から海を越える為、札幌-青森間で運行していた寝台列車「はまなす」を利用しました。

「はまなす」は北海道新幹線の導入により、廃止となってしまったため、今になって思えば中々貴重な体験だったのかもしてません。

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写真は岩手県北上市の河川沿いで巡検した際の風景です。鉱山として稼動していた際の建物後も見られました。
このサイトでは鏡鉄鉱や黄鉄鉱、そして水晶などが観察できました。


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3日間の巡検の終盤で訪れた秋田県の鉱山です。写真はズリの上部にいった際のものです。
鉱物や岩石の巡検では知らず知らずの内にとんでもない所まで来てしまうことがあります、どうにか安全に降りられましたが、この時は相当焦りました。

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東北巡検で観察された鉱物です。
ケース右上2つは鏡鉄鉱に付随する水晶と黄鉄鉱の標本です。
左上の細長い母岩の石には小粒ですが、非常に多くの灰鉄柘榴石が付着しています。
また中央に見える茶色い母岩の中に見える黒い粒はコランダムで、
良く見ると3ミリほどの六角板状のサファイアが見られます。

ケース下部には孔雀石や青鉛鉱などの二次鉱物と水晶が配置されています。孔雀石などの二次鉱物は北海道ではあまり馴染みがなかったので、その産状を観察できた時は嬉しい限りでした。



これにて3回にわたって掲載した2015年度活動総括は完結致します。

GROUNDではこの3回で紹介した通り、実験イベントや、普段のプレゼンやちょっとしたお遊び(地学しりとりや地学クイズ)、さらには巡検など多くの活動を通して地球や地学を体感しています。
2016年度は2015年度っを踏まえつつ、さらに新しい活動もどんどんしていきたいです!
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7.ポントマム川砂金巡検
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2015年9月末、大学の夏休みの最後の週に行った砂金巡検です。パンニング(砂金採集)中に突然雷鳴が聞こえたので、大事を取って途中で切り上げました。

8.道北巡検
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2015年10月下旬に道北に幅広く分布する神居古潭変成帯の岩石、鉱物を巡る日帰りの巡検でした。これが2015年度GROUNDの巡検納めとなりました。
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